二級建築士の仕事内容を紹介!一級建築士とは何が違うの?

公開日:2021/06/01   最終更新日:2024/10/25


建築士には一級建築士、二級建築士、木造建築士の種類があります。一級建築士、二級建築士、木造建築士では担当する仕事の内容は異なるのです。建築士を目指している人は、仕事内容や違いを知っておきましょう。本記事では、二級建築士の仕事内容や一級建築士との違いを紹介します。建築士の仕事内容に興味のある人は参考にしてください。

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二級建築士の仕事内容

設計業務

設計業務とは安全性や機能性、顧客の希望に沿ったデザインや間取りを考慮しながら設計するものです。一部は資格がなくても設計することは可能ですが、建築士法で建築士による設計を義務付けています。建築物の設計は専門的な知識や技術だけでなく、安全性に関しての知識も必要となるのです。

工事監理業務

工事監理業務とは建築士が設計した図面や仕様に沿って建築されているか、現場を監理するものです。建築士は設計のみを行い、現場は作業員にすべて任せることはありません。建築物の設計を行った建築士も責任を負うことになるため、施工不良を未然に防ぐための業務ともいえるでしょう。建築後は建築士が工事完了検査の報告書、施工や建築物の状況を記録し建築局に書類を提出します。

設計や工事監理できる範囲は?

二級建築士は建築物の構造、高さ、延べ面積によって仕事ができる範囲が限られています。

・高さ:13m以下、軒高9m以下
・面積:300平方メートル以下

範囲内なら制限されることなく、設計や工事監理を行えるようです。

一級建築士との違い

建築士の資格には、二級建築士の上位資格として一級建築士があります。二級建築士では制限されている範囲内で設計や工事監理できるのです。ここでは、一級建築士と二級建築士の違いについて紹介しましょう。

仕事の内容の違い

一級建築士と二級建築士の仕事内容で異なるのは、取り扱い可能な建物の規模です。設計できる建物の面積や高さが違います。

一級建築士:建物を問わず、延べ面積500平方メートルを超えるもの。
二級建築士:高さ13mまたは、軒高9m以内。木造でも2階や3階縦まで、鉄筋コンクリート、鉄骨造は30~300平方メートル以内。

一級建築士は、学校など大型公共施設や広い敷地面積を必要とする商業施設の設計業務も引き受けられます。二級建築士は比較的小規模な戸建住宅が対象です。

平均年収の違い

平均年収にも違いがあります。一級建築士の平均年収は600万前後、二級建築士の平均年収は500万前後です。勤務先や業種によって差はありますが、一級建築士の方が業務内容の幅が広いので年収も多い傾向にあります。

試験の難易度の違い

試験の難易度も異なります。一級建築士は取り扱う建築の規模も建物の種類が幅広く、高度な専門知識が必要になるため、二級建築士よりも試験の難易度が高いようです。製図試験は42.4%と合格率は高いですが、学科試験は16.1%と低く難関資格といわれています。二級建築士は製図試験では53.1%、学科試験は42.3%と、一級建築士に比べると合格難易度は高くありません。

二級建築士の資格を取得するメリット

二級建築士の資格を取るメリットはどこにあるのでしょうか。

活躍の場が多い

・設計事務所
・ゼネコン
・ハウスメーカー
・不動産

など、さまざまな職場で活躍できます。

就職や転職に有利になる

建築関係の企業は多数存在します。建築士の需要が高まっていることもあり、資格を取得していると就職や転職に有利に働くでしょう。仕事の範囲が限られてはいますが、需要が高いため取得しておいて損はありません。

キャリアアップ

二級建築士として仕事をする場合、施工方法や技術的な面で打ち合わせする機会もあります。また経験を積み重ねることで、社内での評価をあげることも可能でしょう。将来的に、一級建築士を目指す場合は、二級建築士の知識を身につけた方が効率的です。

二級建築士の就職先

二級建築士は就職や転職にも有利ですが、経験を積んで自分で起業するという方法もあります二級建築士の就職先を紹介しましょう。

建築士が活躍できる就職先

・建築事務所
・建設会社
・ハウスメーカー
・地方自治体(都市開発、建築部門)

設計事務所には各社力を入れている分野があります。また、アトリエ系設計事務所など、デザイン重視の設計会社もあるようです。就職先は、自分がどの分野で活躍したいかを考えながら決めるとよいでしょう。

建築士が活躍できる転職先

・組織設計事務所
・ゼネコン
・デペロッパー
・確認申請機関

組織設計事務所やゼネコンは建設系の仕事を引き受けているので、建築士として力を発揮できる場所でしょう。また、デペロッパーは街の再開発事業や大型商業ビルの開発、リゾート開発などを行っており、建築士は開発を計画し、図面に起こします。大規模な建築に関われるやりがいのある仕事です。確認申請機関は、図面や図書の確認業務を行う仕事で、法律に知見がある人や事務作業が得意な人に向いています。

 

二級建築士の仕事内容や一級建築士との違いを紹介しました。一級建築士と二級建築士には違いがありますが、二級建築士の資格だけでも就職や転職には有利になります。キャリアアップにもつながり、一級建築士を目指すなら二級建築士の資格を取った方がよいでしょう。経験を積むことで、さらに上を目指すことができます。

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