建築施工管理技士と建築士の違いは?仕事内容や資格を比較

公開日:2024/07/15  

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建物の設計図を描き、理想の空間を生み出す建築士?それとも、現場を指揮し、安全と品質を守りながら工事を完成させる建築施工管理技士?どちらも魅力的な仕事ですが、それぞれの役割と求められる能力は大きく異なります。本記事では、建築施工管理技士と建築士の違いについて詳しく解説していきます。

建築士とは?

建築士は、建築物の設計図を作成し、工事監理を行うスペシャリストです。

発注者の要望を聞き取り、建築基準法を遵守しながら、安全で快適な空間を設計します。設計図は建物の設計思想を表現するものであり、建築士の高い技術力と創造性が求められます。

設計

建築士の仕事は、発注者の要望を丁寧に聞き取り、それを具体的な設計図に落とし込むことから始まります。

建物の用途、規模、予算、デザインなど、様々な要素を考慮しながら、最適なプランを提案します。建築士は、空間デザインに関する豊富な知識と経験を持ち合わせており、使いやすく、快適で、美しい空間を設計できます。

図面作成

設計内容を詳細な図面として表現するのも、建築士の重要な仕事です。

図面は、建物の形状、構造、設備などを正確に表現するものであり、施工業者が工事を進めるための重要な資料となります。建築士は、建築物の構造に関する専門知識を持ち合わせており、安全性を確保しながら、効率的な構造設計ができます。

構造計算

建築物は、地震や台風などの自然災害に耐えられるように、安全性の高い構造であることが求められます。

建築士は、構造計算を行い、建物の安全性を担保できるように設計します。

工事監理:設計図通りに工事が行われているか確認する

建築士は、設計図通りに工事が行われているか確認する工事監理も行います。

施工業者と密にコミュニケーションを図り、問題があれば速やかに対応します。建築士は、建築に関する法令や規範に精通しており、法令遵守を徹底しながら、工事が進められるように指導します。

建築施工管理技士とは?

建築施工管理技士は、建設現場における施工管理、品質管理、工程管理、安全管理を行うプロフェッショナルです。

建築士が描いた設計図を具現化し、安全かつ工期通りに工事を完成させる責任を担います。現場監督として職人を指導し、様々な問題を解決しながら工事を円滑に進める必要があります。

施工計画

建築施工管理技士は、工事の全体スケジュールを管理する施工計画を作成します。

工程表や人員配置計画などを作成し、工事がスムーズに進められるようにします。施工計画には、工程管理、品質管理、安全管理、原価管理など、さまざまな要素を考慮する必要があります。建築施工管理技士は、豊富な経験と知識を活かして、最適な施工計画を立案します。

品質管理

建築施工管理技士は、材料や施工方法を管理し、高品質な建物を作り上げる責任を担います。

材料の検査、施工方法の指導、検査結果の記録などを行い、品質基準を満たしていることを確認します。建築施工管理技士は、建築に関する専門知識を持ち合わせており、品質管理に関する最新の技術やノウハウを取り入れながら、高品質な建物を作り上げていきます。

工程管理

建築施工管理技士は、工程表に基づいて工事が計画通りに進捗しているか確認します。

工程が遅れた場合の原因を分析し、適切な対策を講じます。工程管理には、職人の作業状況の確認、資材の搬入状況の確認、天候の影響などの考慮など、さまざまな要素を考慮する必要があります。建築施工管理技士は、優れたコミュニケーション能力と問題解決能力を活かして、工事を計画通りに進めていきます。

安全管理

建築施工管理技士は、安全教育や安全設備の点検などを行い、安全な作業環境を維持します。

作業員の安全意識を高め、事故を防止するために、様々な対策を講じます。安全管理には、労働安全衛生法などの法令を遵守すること、安全設備を整備すること、安全教育を実施することなどが重要です。建築施工管理技士は、法令遵守意識を持ち、安全な作業環境を作る責任を担います。

原価管理

建築施工管理技士は、予算内に収まるようにコスト管理を行います。

材料費、人件費、経費などを管理し、コスト削減に努めます。原価管理には、材料の選定、施工方法の検討、業者との交渉など、様々な要素を考慮する必要があります。建築施工管理技士は、経済的な視点を持って、コスト削減に取り組んでいきます。

建築施工管理技士と建築士の違い

建築業界で活躍したい方にとって、建築施工管理技士と建築士はどちらも重要な資格です。

しかし、それぞれの役割と求められる能力は大きく異なります。

建設工事の種類の違い

監理技術者とは、施工計画や工程管理などの管理業務に加え、工事に従事する職人の指導監督を担う重要な役割です。

1級建築施工管理技士は、建築一式工事や大工工事、屋根工事、左官工事など全17種類の建設工事において監理技術者として業務に携われます。

一方、建築士が監理技術者として業務できるのは、大工、屋根工事、タイル・レンガ・ブロック工事、鋼構造物、内装仕上工事の6種類に限られます。建築施工管理技士と比較すると、業務範囲がいかに少ないかがわかります。

資格の取得難易度の違い!46.8% vs 21.0%

建築施工管理技士と建築士はどちらも国家資格であり、試験に合格する必要があります。

2022年度の1級建築施工管理技士の合格率は、第一次試験46.8% 、第二次検定45.2%でした。一次検定を合格後に二次検定に合格する必要があるため、合格率はさらに低くなります。

一方、1級建築士は学科試験と製図試験があり、学科試験に合格したのち製図試験を受験します。2022年度の学科試験の合格率は21.0%で、製図試験の合格率は33.0%です。建築施工管理技士と比較すると、難易度が高いと言えます。

まとめ

建築施工管理技士は、建設現場における重要な役割を担う専門職です。高いマネジメント能力、コミュニケーション能力、リーダーシップ、問題解決能力、法令遵守意識を持ち合わせて、安全かつ高品質な建物を完成させていきます。建築施工管理技士と建築士は、建築業界において重要な役割を担う専門職です。それぞれの仕事内容、監理技術者としての扱い、求められる役割、難易度を理解し、自身の興味や能力に合った道を選ぶことが重要です。

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