
仕事を続けながら二級建築士の資格を取得することは可能です。社会人が効率よく学習を進めるには、受験資格の確認、計画的な勉強時間の確保、自分に合った学習方法の選択が重要になります。この記事では、働きながら二級建築士を目指す具体的な方法を解説します。ぜひ最後までご一読ください。
働きながら受験資格を得る
二級建築士の試験を受けるには、まず受験資格を満たす必要があります。社会人が受験資格を得る方法は主に3つあり、自分の状況に合わせて選べます。
建築系学校で学ぶ
大学や専門学校の建築学科で指定科目を履修すると、卒業と同時に二級建築士の受験資格が得られます。働きながら学びたい場合は、夜間学校や通信制の学校を活用する方法があります。夜間学校では平日の夜に授業を受けられるため、昼間は仕事をしながら資格取得の準備を進められます。
通信制の学校なら自宅学習が中心となり、週1回程度のスクーリングで製図やCADの実技を学びます。最短2年間で卒業でき、受験資格を取得できる点がメリットです。ただし学費は数十万円から100万円程度かかるため、費用面の検討が必要です。
7年の実務経験で受験
建築関係の学歴がない場合でも、7年以上の実務経験を積むことで二級建築士の受験資格が得られます。設計事務所やハウスメーカー、ゼネコンなどで設計業務、工事監理、積算に関わる仕事をすることが条件となります。ただし、建築関連の会社で働いていても、対象となる業務を担当していなければ実務経験として認められません。
7年という期間は長く感じるかもしれませんが、働きながら収入を得つつ実務スキルも身につけられる利点があります。実務経験のみで受験資格を目指す場合は、自分の担当業務が実務経験に該当するか事前に確認することが大切です。
夜間・通信制を活用
すでに社会人として働いている人には、夜間や通信制の専門学校が適しています。夜間学校は18時や19時から授業が始まるため、日中の仕事と両立しやすい環境です。通信制では自分のペースで学習を進められ、まとまった時間が取れない人でも無理なく続けられます。
週末の集中講座を設けている学校もあり、平日は仕事に専念したい人に向いています。企業によっては資格取得支援制度を用意しており、学費の補助や勉強時間の確保をサポートしてくれる場合もあります。自分の勤務状況やライフスタイルに合わせて、最適な学習環境を選ぶことが合格への第一歩となります。
仕事と両立する勉強法
社会人が限られた時間で合格を目指すには、効率的な学習方法とスケジュール管理が欠かせません。計画的に進めることで、仕事と勉強の両立が可能になります。
必要な勉強時間の目安
二級建築士試験に合格するには、500時間から1,000時間程度の学習時間が必要といわれています。初めて受験する人の場合は700時間以上を見込んでおくと安心です。1日2時間ずつ勉強すると、約1年間で700時間に達します。学科試験は7月の第1日曜日、製図試験は9月の第2日曜日に実施されるため、試験日から逆算してスケジュールを立てることが重要です。
学科試験には約300時間、製図試験には約150時間を配分する人が多いです。建築学科を卒業している人や実務経験が豊富な人は、必要な時間が少なくなる傾向があります。自分の知識レベルを把握し、余裕をもった計画を立てましょう。
スキマ時間の活用術
働きながら勉強時間を確保するには、スキマ時間の有効活用がカギとなります。通勤時間や昼休み、仕事前の朝の時間などを使って学習を進められます。スマートフォンで視聴できる講義動画を活用すれば、移動中でも勉強が可能です。問題集のアプリを使えば、短時間でも復習や暗記ができます。
夜は疲れて集中できない人は、朝30分早く起きて勉強する方法も効果的です。週末にまとめて長時間勉強するよりも、毎日少しずつでも継続することが知識の定着につながります。法令集を常に持ち歩き、ちょっとした待ち時間に目を通す習慣をつけると、法規の問題に強くなれます。仕事の繁忙期には無理をせず、余裕がある時期に多めに勉強するなど、柔軟な調整も大切です。
学科と製図の対策法
学科試験では、過去問を繰り返し解くことが最も効果的な対策になります。二級建築士の学科試験は出題傾向が比較的安定しており、過去問と似た問題が出る可能性が高いためです。テキストで知識を身につけた後、過去問でアウトプットを繰り返すことで理解が深まります。
とくに法規は法令集から答えを探す試験のため、早めに対策を始めて法令集に慣れることが重要です。製図試験は5時間以内に図面を完成させる必要があり、スピードと正確さが求められます。製図の経験がない人は、独学では難しい場合が多く、添削指導を受けられる環境が望ましいです。模範解答をトレースして手を動かす練習を重ね、時間内に描き切る力をつけましょう。
独学か通信講座か
働きながらの学習では、独学と通信講座にそれぞれ長所と短所があります。自分の状況や学習スタイルに合わせて選ぶことが成功のポイントです。
独学のメリットと注意点
独学の最大のメリットは、費用を大幅に抑えられることです。テキストと問題集だけなら数万円程度で済みます。自分のペースで進められるため、仕事が忙しい時期は勉強量を減らし、余裕がある時期に集中するなど柔軟な調整が可能です。二級建築士の学科試験は出題範囲が一級建築士より狭く、基本的な内容が中心のため、独学でも十分合格を狙えます。
ただし独学には注意点もあります。製図試験は自分で採点や添削ができないため、完全独学での対策は難しいです。また、わからない箇所を質問できる相手がいないと、理解が不十分なまま進んでしまう可能性があります。スケジュール管理や勉強の進捗を自分で把握する必要があり、強い意志が求められます。
通信講座の活用法
通信講座を利用すると、プロの講師による解説動画や添削指導を受けられます。とくに製図試験では、ベテラン講師からの添削とアドバイスが合格に直結します。メールで質問できる講座なら、疑問点をすぐに解決でき、理解を深められます。スマートフォンで学習できる講座も増えており、スキマ時間を有効活用しやすくなっています。
合格率が高い講座は実績があり、効率的なカリキュラムが組まれている証拠と言えます。一般教育訓練給付金の対象講座なら、受講料の20パーセントが戻ってくる場合もあります。学科だけ、製図だけと必要な部分だけを選べる講座もあり、独学と組み合わせることで費用を抑えつつサポートを受けられます。自分の弱点に合わせて講座を選ぶと効果的です。
費用と時間の比較
独学の場合、テキストと問題集で3万円から5万円程度、法令集を含めても10万円以内で収まります。通信講座は10万円から50万円程度と幅があり、サポート内容によって価格が変わります。費用を抑えたい人は独学、確実に合格したい人は通信講座が向いています。時間面では、独学は自分で学習方法を探す時間がかかる一方、通信講座は効率的なカリキュラムで学べるため勉強時間を短縮できる可能性があります。
まとめ
働きながら二級建築士の資格を取得するには、受験資格の確認、計画的な学習、自分に合った勉強方法の選択が重要です。夜間学校や通信制を活用すれば仕事と両立でき、スキマ時間を使った効率的な学習で合格を目指せます。独学か通信講座かは費用や学習スタイルで判断し、とくに製図試験では添削指導を受けることをおすすめします。計画的に進めれば、社会人でも二級建築士の資格取得は十分可能です。



