二級建築士で十分な理由!一級建築士は取らなくてもよい?
建築士を目指す人にとって、二級建築士と一級建築士のどちらを目指すかは悩ましい問題でしょう。一級建築士は憧れの資格ですが、難易度が高く、取得までに長い時間がかかります。一方、二級建築士で本当にやっていけるのか不安に感じる人もいらっしゃるでしょうか。本記事では、二級建築士で十分な理由について解説します。
一級建築士だからといって質の高い建築ができるわけではない
建築士の資格は、多くの人が漠然と「良い家づくり」と結びつけています。
しかし、建築士の資格はあくまでも建物の規模を設計できる範囲を示すものであり、質の高い建築を保証するものではありません。建築士には、木造建築士、二級建築士、そして一級建築士の3つの種類が存在し、それぞれが設計できる建物の規模には明確な違いがあります。
木造建築士は主に木造の建物に特化しており、2階建て以下で延べ床面積が300平米以下の建物の設計が可能です。一方で、二級建築士はやや大きな規模の建物を扱うことができ、木造の場合は3階建て以下で延べ床面積が1000平米以下の建物まで設計することが許されています。
最も広範囲の設計が可能なのは一級建築士で、彼らには設計できる建物の規模に関する制限がなく、どのような大きさや種類の建物でも設計することが可能です。しかし、規模が大きければ良い建物ができるわけではありません。住宅は、安全性や機能性はもちろん、住みやすさや快適性など、様々な要素を考慮する必要があります。
大規模なビルや工場の設計に携わる一級建築士は、専門知識が豊富で高度な技術を持っています。しかし、住宅の設計経験が少ない一級建築士が、必ずしも質の高い住宅を設計できるとは限りません。
一方、二級建築士は、住宅の設計に特化しているため、住まいのニーズを深く理解し、個性的で住みやすい空間を提案できる場合があります。つまり、質の高い建築を実現するには、建築士の資格だけでなく、経験や専門性、そして個々のニーズに合った設計力が必要となります。
二級建築士の設計範囲
二級建築士の設計範囲は、木造2階建て以下、延べ床面積1000平米以下の建築物と一見制限があるように見えます。
しかし、この範囲は建築市場全体の7割以上を占め、まさに建築業界の基盤を支える存在と言えます。国土交通省の統計によると、令和4年の建築確認交付件数の7割以上が二級建築士の設計範囲である木造2階建てで延べ面積500平米未満の建築物です。
これは、二級建築士が住宅をはじめとした小規模建築物の設計において、なくてはならない存在であることを示しています。さらに、木造住宅は建築工事費が比較的低いため、市場規模は鉄筋コンクリート造や鉄骨造の約3倍と圧倒的に大きいです。
つまり、二級建築士は、市場規模が最も大きい分野で活躍できる資格なのです。二級建築士の活躍の場は、住宅だけではありません。店舗、事務所、倉庫、病院、学校など、さまざまな小規模建築物が二級建築士の設計範囲に含まれます。
これらの建築物は、私たちの生活や社会基盤を支える重要な役割を果たしています。二級建築士は、建築業界の基盤を支え、人々の生活や社会基盤を支える重要な役割を担っているのです。
小規模建築物に特化している
二級建築士は、小規模建築物に特化しているという点に大きな強みがあります。
大規模な建築物になると、設計や施工に多くの専門家が必要となり、個人事務所が参入するのは難しい場合があります。しかし、二級建築士が扱う小規模な建築物であれば、個人事務所でも十分に設計から施工まで対応できます。これは、二級建築士が建築業界における小回りの利く存在であることを意味します。
大規模な建築プロジェクトでは、意思決定やスケジュール調整に時間がかかり、顧客のニーズに迅速に対応するのが難しい場合があります。一方、二級建築士は、規模が小さいため、意思決定が迅速で、顧客のニーズに柔軟に対応することができます。
さらに、二級建築士は、小規模な建築物に特化しているため、専門性の高いサービスを提供できます。一方、二級建築士は、小規模な建築物に特化して、住宅や店舗など特定の分野に深い専門知識を蓄積できます。
二級建築士の小回りの良さと専門性の高さは、顧客満足度の高いサービスの提供に繋がります。顧客は、自分のニーズに迅速かつ柔軟に対応し、専門性の高い設計を提供してくれる二級建築士に信頼を寄せるでしょう。
まずは二級建築士から始めよう
一級建築士試験を受験するには、二級建築士資格取得に加え、実務経験が必要です。
そのため、まずは二級建築士資格取得を目指すことが最初のステップとなります。二級建築士資格取得には、独学、通学講座、通信講座などさまざまな方法があります。その中でも、通信講座は、時間や場所に縛られずに学習できるため、社会人におすすめします。
通信講座では、質の高い教材やカリキュラムが提供されており、効率的に学習を進められます。また、質問や疑問点を講師に相談できるサポート体制が充実していることも魅力です。二級建築士資格を取得した後、実務経験を積みながら一級建築士試験に向けて学習を進めることで、着実に目標を達成できます。
まとめ
二級建築士は、決して低い資格ではありません。市場規模と需要が大きい分野で活躍できる資格であり、小回りと専門性を活かして顧客満足度の高いサービスを提供できます。二級建築士で成功するためには、差別化と経験が重要です。独自の強みを持ち、積極的に経験を積み重ねることで、建築業界で活躍できるでしょう。二級建築士は、建築業界で活躍するための現実的な選択肢です。建築士を目指す方は、ぜひ二級建築士も視野に入れて検討してみてください。
この通信講座がおすすめ!
-
引用元:https://www.jdknet.co.jp/html/page3.htmlプロによる個別添削指導と
的中率が高いオリジナル教材!-
最新の試験動向に合わせた動画内容!
-
難関の設計製図に対するプロ講師による充実した添削サポート
-
コストパフォーマンスが高いカリキュラム内容
-